50代からのエアロビクス

姿勢を直し腰痛を根本改善

人間の巨大なヒップの謎

今日は人類の進化から見た、我々ホモサピエンスの発達したお尻の筋肉についてお聞きいただけたらと思います。昨日のロシア、スコットランド戦も凄い試合でした~両国の選手達はホモサピエンスではなく、もうひとつの系統に進化、別れたネアンデルタール人の様に筋肉の鎧をまとっていました。我々ホモサピエンス1万年前位からアフリカからユーラシア大陸アメリカ大陸や南半球へと二本足で移動して現在に至っています。ネアンデルタール人は主に今のヨーロッパの方面で頑張っていたらしいのですが、絶滅したようです・・・あの映画、ナイトミュージアムネアンデルタール人が出演していますね(笑)

人間の筋肉の中で単体で一番大きな筋肉は解剖学でも大殿筋と言われています。我々の祖先の鳥が空を飛ぶために発達した胸筋のように、客観的にアンバランスなほどに大殿筋は発達しています。鳥もカラダの中で胸筋がデカく発達しているので空を飛べる訳です。では何故?ホモサピエンスの人間はお尻の筋肉、大殿筋が大きく発達したのでしょうか?

 

しばらくスミマセン~上野の科学博物館に居るつもりでお聞き下さいませ(笑)

我々の祖先が海から陸に上がってきたのが3憶7000万年前のこと、魚のヒレなどが足として設計変更を繰り返し四足(よんそく)になりました。水の中で既に脊椎は出来ていたようで四足(よんそく)の脊椎哺乳類が暫く繁栄したようです。ご存知のように恐竜は隕石で絶滅しました~あの映画、ジュラシックパークティラノサウルスが二本足で走る様を見た時は凄い~怖い~でした(笑)

それから祖先の猿人が二本足になったのがアバウトですが400万年位前で、その頃はいわゆる体毛が生えている猿人、現在のチンパンジーが二足で歩行している様を想像してみて下さい。二足歩行になったので手、腕は解放されたので物を投げたり、物を作ったり、声が出せるようになったりで脳が発達して現在に至っています。

四足(よんそく)が二足(にそく)になるとカラダの重心が全て骨盤にかかる宿命になりました~四足は内臓などを背中とお腹で支えていましたが、内臓は全て骨盤に向かうことになってしまい、妊娠したら胎児もです、これらを支えるために骨盤は現在のように杯(さかずき)のような形、幅広い形に設計変更せざる負えなくなったという訳です。ちなみにチンパンジーの骨盤は人間のように幅広い骨ではないようです、二足歩行が骨盤を大きくしたということです。

 

背骨は四足の時はワンコのように湾曲していました~二足の垂直に変わって背骨はS字カーブに設計変更となりました。首は前に、胸は後ろに、腰は前に、の生理的湾曲は二足歩行のための進化してきました。今のところこのS字カーブが最善なのでしょうが、将来カラダをあまり動かさない時代が到来すると、どの様な設計変更がされるのでしょうか(笑)

二足で歩いたり走ったりするには骨盤の下の大腿骨を後ろに、振り出す動かさなくてならなくなりました。四足の時は簡単な行為でしたが、そこで設計変更をしたのが大殿筋、なのです。骨盤と大腿骨を楔(くさび)のように結びカラダを安定させました。そして脚の骨を後ろに動かすことが可能となりました。解剖学から見ると大殿筋は起立の状態から脚の骨を後ろに動かす、が教科書の説明です。不安定な垂直になったカラダを支える為に大殿筋は大きく発達し、更に骨盤に大腿骨がソケットのようにしっかりとした関節になって前に歩く走るが可能となりました。ホモサピエンスの繁栄です~ラクビーのあのスクラムも組めるということになります(笑)

 

余談ですが、少し前に回転で走る、を紹介させていただきました。四足のサラブレッドをイメージされて下さい~四本脚で走るカラダの筋肉で発達しているのはハムストリングスなのです。ハムストリングスカカトを殿筋に近づける筋肉なので、速いサラブレッドの走りを見ると足をヒズメを後ろに飛ぶように回転させて走っているのが見て取れますよね~二足歩行に進化してハムストリングスは脇役に大殿筋が主役に変わりました。二足歩行で速く回転で走るには、股関節を骨盤を前傾屈曲させて、より脚を大腿骨を後方回転させれば、フルマラソンケニアエチオピアなどの回転で走る、省エネ走法が可能です。

 

ラクビーの試合で速く走れる機敏な動きをしている選手は必ずこの大殿筋の発達腰背部のS字カーブが見て取れます。骨盤が前傾、股関節が屈曲しています、そして発達した背筋群や僧帽筋です~股関節の屈筋群が強いので見事なパフォーマンス能力を発揮しています。まだまだラクビーの試合が観られる期間です、選手たちの鍛えられたカラダ、到達されたカラダを堪能しましょう~日本がんばれ~!