50代からのエアロビクス

姿勢を直し腰痛を根本改善

過ぎた柔軟性の危うさ

2020オリンピックも間近です、ニュースで若年のアスリートがコーチに腰背部をグイグイ押されているシーンが流れました~今日は健康に悪影響を及ぼしかねないストレッチングについてお聞きいただけたらと思います。

 

最近は24時間営業のジムなどの普及もあり筋トレは身近なものになりました~筋トレは実は筋肉を強化することにより、柔軟性も高められています。関節と関節にまたがる筋肉に負荷をかけると筋繊維は肥大したりと筋力が向上、強くしなやかなものになります。

ストレッチング、筋肉の柔軟性、ある程度の関節の可動性は望ましく、とても有益なものです。カラダ自体が硬いの確かに有害ではありますが、問題は柔軟すぎるとかえって害をもたらす危険性があります。過ぎた柔軟性があるということは、関節が不安定ということになります。

 

私自身もストレッチングを日々指導したり、自身のコンディションニングの為にストレッチングを行っていますが、実際は柔軟性を高めればケガを予防できるという根拠はありません。カラダ自体が硬いが故のケガより、ストレッチングや筋トレを行ってのケガの発生の方が多いのが現実なのです。

 

最近のヨガはポーズをとる柔軟性を高める傾向にあるようで、指導者自体が障害、ケガをしてしまうことも多々あるようです・・・柔軟性をコントロールできる筋力を備えていない柔軟性はとても危険ということです。能力を超えてそれ以上に関節を曲げることは、関節を支える筋肉、腱、靭帯を断絶、いわゆる肉離れですね~関節の表面に異常な圧力がかかって筋膜を痛める危険性もあります。この筋膜を痛める障害も何度も経験しました、しくじり先生です~(笑)ハムストリングスのオーバーストレッチのよる痛みは2年くらい残りました・・・

 

首、頸椎や膝関節などに負荷がかかる危険なストレッチングはまたの機会にです~今日はテレビでも流れていた、トゥ・タッチングというストレッチングです。両脚を伸ばした状態で両手で反動をつけたりして床を触る、腰背部やハムストリングス、ふくらはぎなどをストレッチングするものです。確かラジオ体操第一の6番目くらいに、弾みをつけて3回このトゥ・タッチングをして♪カラダを後ろに反らす~というもの、誰しもご経験があるかと(笑)実はこの動きは腰部の構造に著しい緊張をかけてしまうとても危険な動作です。

腰背部の筋ではなく腰椎にです。腰椎が5個あり仙骨につながるのはイメージ出来るかと~背骨、ひとつひとつは椎骨(ついこつ)と言います。この背骨の後ろ側に背骨を安定させるための後縦靭帯(こうじゅうじんたい)が張り付いています。この後縦靭帯が腰椎、腰の辺りは幅が狭くなっているようです、多分ですが腰を捻ったりの動作の為に幅が狭くなっているのかと思われます。

 

トゥ・タッチングのストレチングをするとこの後縦靭帯に緊張が加わるのは火を見るよりも明らかです。この辺りに椎間板ヘルニアが発症しやすいのもこの構造のためでしょう~弾みをつけたり床で行う時に、誰かが押したりする行為は超危険な行為と言えます。靭帯にだけでなく、椎骨の背部にある脊柱管にも危険性が及ぶかと思います。脊柱管狭窄症は聞いたことがあるかと思います、私はこの障害は腰背部のS字カーブがない姿勢、フラット気味な姿勢が長年かかり脊柱管を圧迫してしまう障害かと思っています。

10年かかりましたが、腰背部のS字カーブの形成する、股関節の屈曲の意識のエクササイズで、脊柱管狭窄症を克服した80歳代の方、今でも週1回私のレッスンで頑張っていらっしゃいます~スミマセン手前味噌です(笑)